■リードタイム延長は国も推奨
2023年6月に経産省、農水省、国交省連名により、物流危機回避を目的として
「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」が発表されました。
ここで、着荷主事業者において取り組むべき事項として、
「納品リードタイムを十分に確保する」ことがあげられています。
もし、特別な事情でリードタイムを短くしたい場合には、
「着荷主が自ら輸送手段を調達して引取に行く」ことが推奨されています。
リードタイムが短いことは、物流の生産性を低下させることにつながりやすいためです。
■働き方改革の一環
いま、郵便の配送リードタイムも延長されています。
下の画像は日本郵便のサイトで「千代田区1丁目1番地」から「千代田区1丁目1番地」へのお届け日数を調べたものです。
こんな都心から都心への郵便でも、手紙、はがき、大型郵便物は翌々日配送になっています。
こんな都心から都心への郵便でも、2日かかるのです。
夜間の仕分け作業をやめたことにより、1日届くのが遅くなったそうです。
人手不足解消、労働環境改善の取組みが進められているといえます。
土曜、日曜、休日の配送もやっていないので、
木曜日に投函したものは月曜日到着、月曜日が休日ならば火曜日となります。
レターパック、ゆうパックなどは翌日配送のままです(今のところ?)。
■日本郵政とヤマト運輸が提携
ヤマト運輸の「クロネコDM便」と小型薄型荷物の「ネコポス」について、
両社の協業が発表されています。
ヤマトが集荷し、配達は日本郵便に全量委託するということです。
両社の人手不足を補う作戦で、2023年10月から順次切り替えていくということです。
このような身近なところで物流サービスに変化があることは、
物流危機への意識を高めることにつながりそうです。
まだ、まったく気にしていない荷主企業もあるようなのですが、気づきにつながればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
猛暑、大雨など、気候による災害があちこち発生していますが、被害が最小限で済みますように。
上記ガイドラインでも、異常気象時の際は「荷主は無理な運送依頼を行うな」と言っています。
Comments