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第1回

物流はないのが一番

現状の物流システムを当たり前の姿だと考えてしまったら、もはや物流に進展はない。効率化は進まず、コスト削減も期待できない。物流マネジャーの役割は、いま目の前にある物流をいかにローコストで行うかではなく、物流のあるべき方向に向かっていかに進むかを考えることにこそある。「物流はないのが一番」という認識がその出発点になる。

第2回

受発注なんかいらない

物流部門は自分でサービスレベルを決定することができない。エスカレートする一方の顧客の要求に追われて、物流部門は消耗し切っている。ここに物流の効率化を阻む最大の理由がある。発想を根本から改めてみよう。諸悪の根元となっている「受発注」をなくせば、理不尽な物流サービスも消えてなくなる。

第3回

調達物流など存在しない

販売物流を仕入れる側からみれば調達物流になる――。そんな誤解がまかり通ってきた日本では、これまで本来の意味での調達物流など存在しなかった。顧客本位の物流サービスに振り回されないためには、自ら調達物流コストを負担するという発想の転換が必要だ。

第4回

物流がSCMを阻害する

実際にモノに動かす物流システムに不備があれば、いかに優れたSCMシステムを導入してもムダに終わる。パートナーとの情報共有や、それによる生産活動の効率化は、最初にすべきことではない。まずは物流システムを見直すことから始めよ。

第5回

効率化から減量化へ

効率化を追及するだけの物流管理は間違っている。その物流業務に意味があるかどうかを考えず、ムダな物流でも効率化すればコストが下がるなどというのはプロとして失格だ。物流部門の本来の仕事は、物流をどんどん減らすことにある。

第6回

在庫管理論批判(上)

在庫管理を論じた本の多くは、在庫を持つことの功罪をあげて、両者のバランスをとるように主張している。しかし、実際にはバランスをとることなど不可能だ。在庫はあくまでもゼロが正しい。在庫管理とは、在庫をゼロにするためのマネジメントである。今月と来月の2回に分けて、いま求められている在庫管理について論じる。

第7回

在庫管理論批判(下)

前号では、筆者が最近読んだ在庫管理の本の中から納得できない部分を紹介し疑問を呈した。いわば、在庫管理論とは一体何なのかという問題提起である。今回はそもそも在庫とは何か、その本質を検討し、著者が考えるあるべき管理手法を提示する

第8回

物流部に物流コストは削減できない

物流部門にとって物流コストとは、物流諸活動のコストの総称ではない。そう理解しているとすれば、物流担当者として失格だ。物流部門では責任を負えないコストまで背負い込んでしまうのは、無責任の誹りを免れない。そして、責任区分を明確にするためには「物流ABC」が必須となる。

第9回

あなたの会社の物流レベルは?

我が社の物流管理は進んでいるのか、遅れているのか。遅れているとすれば、どの程度なのか。物流の「やらない度」を見れば、すぐに判断できる。今回は「物流レベルの五段階評価」について解説する。

第10回

物流アウトソーシングへの誤解

メーカーの物流担当者の過半数は物流を自分の会社のコア・コンピタンスではないと考えている。それだけ物流アウトソーシングの潜在的ニーズは大きい。しかし、実際に彼らがアウトソーシングするかどうかは、それを受託する物流事業者のビジョンにかかっている。

第11回

IT物流の基礎知識

IT物流とは“ITをベースにした物流”を意味する。それはこれまでの物流とは根本的に異なる。IT物流こそが本来あるべき物流である。ただし、ITは道具に過ぎない。問題意識に基づいて活用しなければ何の効果も得られない。常日頃から問題意識を持ち続けることが、IT物流のポイ
ントになる。

第12回

コンサル現場からの教訓

長年、物流コンサルタントとして活躍してきた筆者は、これまでに多くの物流担当者と出会ってきた。彼らが実務経験から学んだ知恵に感心させられることもあれば、的はずれな考え方に呆れることもあった。そんないくつかのエピソードを紹介する。

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