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鹿島建設がロジスティクス大賞「業界革新特別賞」受賞




■「業界革新特別賞」、他業界へも応用可能

2024年11月、日本ロジスティクスシステム協会(以下「JILS(じるす)」が毎年選出しているロジスティクス大賞にて、鹿島建設が大賞を受賞したので紹介します。受賞タイトルは「業界革新特別賞」。

建設現場には多様な資材が運び込まれますが、現場で必要なタイミングでの納入が求められていたため、全国から低積載の車両が運行することが当たり前に行われていたそうです。

この状態について、まずは環境面から改善すべきという思いが募り、そこへトラックドライバー不足という問題が重なり、具体的な改善策が検討されることとなりました。


■運送マッチングアプリで低積載率を解消

建設現場は基本的に「納入現場」です。集まってきた車両は荷物を降ろした後、すべてが「ほぼ空荷」で帰ることになります。

また、納入量が少ない場合、低積載で運行せざるを得ない車両もあります。

これらのムダを省くため、運送マッチングアプリが開発されました。

鹿島建設への納入を行う荷主と、その荷主が利用している運送事業者らがそのアプリに情報を入力することにより、空き車両を利用したり、空きスペースに混載することができるようになりました。

これにより運送事業者は積載量を増やし無駄のない運行ができますし、荷主はドライバー不足の中、車両を見つけやすくなります。


運送マッチングアプリの操作画面イメージ



■中継センター設置で長距離低積載運行の削減

建設現場は必要なタイミングで必要な量のみ運び込む必要があります。これまでは、タイミングに合わせて納入先から車両が来ていたため、低積載の車両を含め、大量の車両が集中し、待機時間も長かったようです。中継の物流センターは、建設現場付近にいったん納入させる、いわば仮の在庫置き場です。


中継物流センターの役立ち


納品する資材メーカー等は、物流センターに車両満載で運び込むことができます。

物流センターでは、建設現場での必要なタイミングに合わせ、複数のベンダーから納入された資材を組み合わせ、仕分け済みの状態で建設現場に運び込みます。

これにより、建設現場での作業も省力化することができました。


どの作業をどこで行うのが最も効率的なのか、追求されたことにより、建設現場に向けたサプライチェーンとして、優れて革新的な取組みになったものと思います。

この取り組みにより、約60%のCO₂排出量の削減、また、トラック待機時間の短縮も実現されました。

今後、ドライバー、作業者とも不足が確実視されているなか、このような取組みや成果は、建設業界のみならず、他の業種への展開も考えられるという点がJILSにおいても高く評価されました。


なお、文章中の資料は鹿島建設株式会社プレスリリースより引用させて頂きました(https://www.kajima.co.jp/news/press/202312/26a1-j.htm)。

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